「こんなものがあったら楽しいなぁ」という、ただそれだけの理由。
楽しいのは自分だけかもしれませんが、心に思い描く夢とロマンを体現すべく、
真面目に制作に取り組んだ「役に立たない道具たち」。
いつか何処かで、何かの役に立てば幸いです。

【#001】「天球儀 2014」

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さて、今回ご紹介する「役に立たない道具たち」は「天球儀2014」と名付けた立体物。
「宇宙のうみ展」というグループ展でゲスト出展したものです。

サイズは高さ38cm・幅と奥行およそ23cm。
多面体・台座ともに木製で、地球儀のように360°グルグルと回すことができます。
多面体のそれぞれの面には「宇宙」をテーマにしたコラージュを施し、ニスで仕上げました。

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古い洋書の中で見つけた図版の形状を模して制作、宇宙がテーマだったので「天球儀」と名付けましたが、後でよく調べてみたら、その洋書のタイトルは「Les Cadrans Solaires(仏語=日時計)」でした。

本物の日時計には、多面体の部分に針と目盛りが何箇所もあり、面や針の角度は計算に基づいて設計されてます。
太陽から針に落ちる影で方位や暦を読み取る、こういった仕組みの日時計は18世紀頃に作られていたようで形状もそこに施された装飾も、実にいろんなものがあって興味深いです。
昔の道具には、そのものの機能とはまったく関係のないところにもデザインや遊びがあるのがいいですね。

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↑ 参考にした日時計らしきもの

私はなぜだか子供の頃から、目盛りがついた道具が好きでした。定規や時計、方位磁石やメトロノーム、ラジオなどなど。
目盛りがついていて、古いデザインで、機能がある道具に無条件に惹かれます。
手には入らないけど古い羅針盤や天球儀等なんかも好きで「ハリー・ポッター」の映画に出てくるような、真鍮でできた惑星模型なんかはもう、いい年していつか手に入れたいと思ってる道具の一つです。

今回作ったこの回転する多面体、コラムタイトルそのままに日時計はおろか天球儀としての機能も持ち合わせていません。
が、その形状で数学的ロマンを感じさせ、また、地球儀のように「何かを知るための道具がもつ魅力」というものを、そこはかとなく醸し出す道具にしたいなぁと考えつつ制作しました。
宇宙の不思議に想いを馳せつつ、ぐるぐると回していて楽しい、そんな道具です。

多面体にコラージュするのが意外に気持ちよく、貼っている時に心から楽しかったので、
いろんな形の多面体でテーマ別にいくつも作りたくなってきました。
今回のはコラージュを少しやり過ぎた感があるので、次回はもっとモチーフを絞りこみ、
シンプルでストイックな雰囲気のものを作りたいというのが今後の課題。
まずはこの「回転する多面体」、何かいい名称を考えないとです。

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よりいっそう役に立たない度合いが増していくであろう、今後の道具たちに乞うご期待。

次回、「役に立たない道具たち #002」は「眠りの走馬灯」です。


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